生誕100年 靉光展
五月晴れを受けて爽やかな皇居の緑を望む近代美術館。
そんな光景をまるで反転したような世界、靉光展を観に行く。
闇の中にあるただ一つの強いもの。
逃げたくなるような何か。衝動の塊。

初期にはルオーに影響されたキャラクターめいた作品や、油彩とクレヨンを混ぜたものなど
様々なタイプのユーモアのある作品も数多く見られたが、
個性が形成されるほど、その作品は闇に包まれて行く。

なのに最後に展示されていた肖像画に辿り着いて、それまで観ていて辛かったものが解放された。
戦争真っただ中に描いた自らの姿。
背筋をピンと伸ばして、少しだけ顔を上に向けて、じっと見つめる先には何が見えていたのだろう。



特に心に残った作品は、1934年の「葡萄」、1936年の「馬」、1940年の「花園」(下記画像)、
1941年の「蝶」「くちなし」「蛾」、1944年の「花」「自画像」。



切なく苦しい色の中に刻まれたその視線は、何時も見る人に向けて、
彼のそのひた向きな思いを光に変えてずっと残っていく、気がした。

印象深い展覧会でした。

***** 生誕100年 靉光展 *****
会期:2007年3月30日(金)~5月27日(日)
場所:東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/Honkan/AI-MITSU/index.html
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by qp-dw | 2007-05-13 00:00 | 美術
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